鉄鋼産業 まとめ
鉄鋼産業まとめ
きっかけはこちらの記事
以下、現在の鉄鋼産業を取り巻く環境についてまとめる。
◉要点
米中貿易摩擦の影響で需要の低下→価格が下落するのにも関わらず、原材料は高止まりしている為、利益が出しにくくなっている。
加えて国内企業においては、需要の6割を占める国内需要の先細りが懸念されている為事業環境は厳しく、呉製鉄所の閉鎖などに経営の効率化を進めている。
また4割の外需においても上記のように環境は厳しい。
加えてコロナにより、国内国外問わずより深刻な需要の低下が確実。
特に中国企業との競争力においては、低下が見込まれ、未来は暗い。
より一層の、業界再編が進むか。
◉その他調べたこと
・鉄鋼の生産:鉄鉱石・石炭・石灰石etc → 銑鉄→銑鉄(銑鉄には可塑性がない=加工がで難しい)→鉄鋼(炭素を少なくすることで、可塑性を持たせる)
この原材料から鉄鋼の生産までを一気に行うことを「銑鋼一貫生産」と呼ぶ。
・鉄鋼にする方法に高炉(大企業)と電炉(スクラップ鉄を利用、高炉企業と比べると規模小)がある。
・日本の粗鋼生産量は1億1000万トン。昭和47年くらいからこの水準で推移している。市場規模(そう出荷額)は18兆円。
・高炉メーカーは、日本製鉄、JFE、神戸製鋼、日新製鋼の4社しかない。工場は、鹿島、君津、川崎、名古屋、神戸、和歌山、倉敷、福山、大分、呉、八幡。
・鉄鋼の供給先は、自動車や建設、通信系企業。
・ハイテン材:軽いながらも強度のある鉄鋼。
・紐付き:鉄鋼の生産段階で売り先が決まっているもの。この場合でも通常は間に商社を挟む。
・アンチダンピング制度:輸出商品が、輸出国の販売価格より低い値段で取引されていて(不当廉売)、それが輸入国の企業に打撃を与えている場合、差額分の関税をかけられるという制度。
・相殺関税制度:輸出国の補助金を受けた輸入商品に対し、国内産業保護の為、補助金学の範囲内で、割増関税をかけられる制度。
・米中貿易摩擦:2018年頃から発生。アメリカが対中貿易赤字改善や、中国がハイテク技術を足掛かりに覇権を奪おうとしていることに対する警戒の為、中国からの輸入商品に対する関税を引き上げたことをきっかけに始まった、アメリカと中国の喧嘩。
これが世界経済の停滞を招いているとされる。